外性器欠損とは何ですか?

 「外性器欠損」とは、意味的には、男性でペニスが無い状態、女性でクリトリスが無い状態のことを言いますが、実際には、男性がペニスの無い状態で生まれたことを指すのが一般的です。このような状態が、「先天的外性器欠損」と呼ばれています。もし男の子や男性が何かの事故で(犬に噛まれるなど)ペニスを失ってしまった場合は、「後天的外性器欠損」と呼ばれます。(当然ですが、後天的外性器欠損は性分化疾患ではありません)。

 先天的外性器欠損の場合、尿道口の位置は様々です。また、このタイプのケースでは、様々な他の変異が見られることもあります。性分化疾患全てに言えることですが、変異や生理機能を特定し、どのような治療を患者さんが必要とするか考えていくのには、個別的なところに目を向ける必要があります。

性分化疾患とは、「染色体、生殖腺、もしくは解剖学的に性の発達が先天的に非定型的である状態」のことで、「男でも女でもない」「中性」「第3の性」のことや、性同一性障害トランスジェンダーの人々、性自認のことではありません。)