(4)性分化疾患(DSDs)は「インターセックス」や「半陰陽」と同じものですか?

 「性分化疾患(DSDs)」という用語が、他の人とは違った体の性の発達に用いられるようになった理由のひとつは、「インターセックス」という用語がどのような身体の状態をカバーするのか合意できなかったからです。更に「インターセックス」という用語は、マンガやドラマ、教科書などで、「男でも女でもない」「中性」「間性」というイメージで描かれていたり、教えられたりすることが多く、こういったイメージは、性自認・性別同一性のことを指すように思われ、性分化疾患を持つ大多数の人々の自己認識とは相容れないもので、嫌われることが多く、むしろ社会的偏見を広げるものであり、医療では使われないことになりました。

 また、何かの体の状態を「半陰陽」や「偽性(仮性)半陰陽」という言葉で呼ぶことを止めたのも、これらの用語が科学的に時代遅れで社会的偏見や誤解を与えてしまうからです。性分化疾患という言葉についてもっと知りたい方は、この「よくある質問」の「「性分化疾患(DSDs)」という専門用語は何の役に立つのですか?」をご覧ください。